CAT・MT時代の新世代翻訳者を目指そう

CAT・MT時代の新世代翻訳者を目指そう

CAT・MT時代の「新世代翻訳者」とは?

数年前まで、翻訳者の仕事は、翻訳会社からWordやExcel、PowerPoint等で原文ファイルが送られてきて、原文ファイルを参照しながらWord等に翻訳を入力し、完成したファイルを翻訳会社に納品するというスタイルが一般的でした。必要に応じて、クライアントや翻訳会社から支給された用語集などを参照しながら翻訳を行いますが、原文や訳文ファイルとは別に用語集を開いて確認しなくてはならなかったりと手間のかかる作業でした。

ところが、現在は、あらかじめCATツール(翻訳支援ツール)に組み込まれた用語集(TB)、翻訳メモリ(TM)などを参照しながら、CAT上で翻訳を行うことが一般的となっています。翻訳者がいちいち用語集や翻訳メモリを開かなくても、CATの画面上で「この単語は用語集で○○となっていますよ」、「このフレーズは翻訳メモリに80%マッチした訳文がありますよ」といった感じで表示してくれるのです。※実際には会話調で提示されるわけではなく、用語集であれば「test:治験」のように表示されます。
同時に、ここ数年で機械翻訳(MT)の精度が格段に向上したこともあり、CATに機械翻訳エンジンを連携させ、MTを活用にしながら翻訳を行う機会も増えています。案件によっては、TB、TM、MTをCATに全て組み込み、翻訳者は、それらすべてを参照しながら訳文を生み出していくケースもあります。
これまでの翻訳作業とは異なり、CAT上でさまざまなデジタル要素を駆使しながら最終形の翻訳を完成させていくため、いわば翻訳のデジタルトランスフォーメーション(DX)※に対応できるスキルとマインドを持った新世代翻訳者が求められるようになっています。

※デジタルトランスフォーメーション(DX):デジタル技術を用いて人々の生活をより良いものへと変革すること。

必要なのは、ゆるぎない翻訳技術+CATへの対応力

では新世代翻訳者になるために必要な要素とはなんでしょうか?
今まで同様、英語力、専門知識、リサーチ力に裏打ちされた翻訳技術が必要であることは言うまでもありません。むしろ、MTの精度が向上している現在、翻訳者にはMTのエラーやミスを発見し、それらを修正できるだけの確固たる翻訳技術が不可欠です。
それに加えて重要となってくるのがCATへの対応力です。TB、TM、MTはいずれもCATに組み込んで使用するケースがほどんどである上に、CATに搭載されたQAチェック(品質管理チェック)機能を翻訳者自らが用いて、品質管理を行うこともできるようになっています。
これからの翻訳には、TB、TM、MTなどを活用しながら、自らの翻訳技術を最大限に発揮できる新世代翻訳者が求められています。あなたもMRI語学教育センターの翻訳講座でCAT・MT時代の新世代翻訳者への一歩を踏み出してみませんか?

[参考:用語解説]

  • TB:Term Baseの略で「用語集」「用語ベース」のこと。 クライアント独自で作成した用語集もあれば、翻訳会社が作成したものもある。
  • TM:Translation Memoryの略で「翻訳メモリ」のこと。原文と訳文をペアにした過去の翻訳データを蓄積したもの。
  • MT:Machine Translationの略で「機械翻訳」のこと。 Google Translate、DeepL、みらい翻訳など、さまざまな機械翻訳エンジンがあり、それぞれの機械翻訳エンジンをCATに連携させて使用することができる。

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